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羽生野亜を訪ねて

工業デザイナーとして企業で働いていたものの、大量生産のものづくりに2年で見切りをつけ、自ら作品をうみだすアーティストとして、創作活動の舵を切った野亜さん。作品は従前より存じ上げていて、国内でも素敵なギャラリーで取り扱われているアーティスト。


茨城県古河市には、茨城空港からレンタカーで赴くも、工事や渋滞やとお約束の時間に間に合わないと、田畑の中をぶっちぎったり、渋滞をよそめに旧街道を走らせたりして、始まりからなんだかうまくいかない気持ち。ようやくたどりついたのは、リフォームを重ねたと思しき大きな母屋や、アトリエ、木材倉庫が並んだ林か森のような場所。元々は神奈川のご出身ですが、こちらに越されてきたのだそうです。


難しい交渉を前提にお目にかかったこともあり、遅刻は大変苦しく悔しいスタート。BIOMEの勉強はまだまだ足りませんし、むしろ憧れの作品を目の前に、なす術はただ感動するばかりで、「お宅訪問」「アトリエ訪問」の体。


ただ、試行錯誤されてきたお話を迫力ある風体のご本人から伺うと、独立からの数年はずいぶんとご苦労をなさったのだと思い知らされます。アトリエに置かれた大きなテーブルやその高さの理由を質問したり、風化し朽ちた流木のような風合いの木工がどのようなプロセスで仕上がるのかを伺えば、今の作品がなぜこうなるのかがうなづける気もします。


さまざまな国や地域で選んできた木材、高価なだけではなく使ってもらえるインテリアを、と、パーツを組み替えればさまざまな姿に変わる棚や、台など。そんな仕様を考え出されるのも、もしかしたら企業勤めを経たことが踏み台として野亜さんの経験則に組み込まれているのでしょう。


厚みのある木や木目、とは恰も反対側の存在としてあるべき冷たい鉄を鍛錬し溶接し、どこにも角がでないよう削り込まれた作品等は、むしろあたたかみさえ感じます。

「いろんな変容を楽しんで」と作品とともに届いたメッセージを拝見して、じわりきてしまった。訪問してよかった、食い下がってよかった。(いや、すみませんでした)


さて、明日までの展示となりますが、野亜さんの作品は引き続き、BIOMEでお目にかけることもできますが、ぜひ浅妻さんの「re:ばくさん」との不思議な空間をお楽しみください。


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