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黒木 紗世 「引っ掻いて魅せる蒔絵」


黒木 紗世(Sayo Kuroki)

漆芸家

1989年 京都府亀岡市生まれ

2008年  京都市立銅駝美術工芸

    高等学校漆芸専攻卒業

2013年 京都市立芸術大学漆工

    科髹漆専攻卒業

2016年 金沢卯辰山工芸工房漆

    芸技術研修者 修了


現在 金沢市内にて制作


本格的な漆芸品を用の具として、毎日の生活に取り入れるのを躊躇する方も多いのではないでしょうか。伝統的なモチーフや技法に、特別感が出てしまう漆芸品。

そんな中でも黒木さんの作品は、加飾の中でも絵画の素養が際立ってしまう「針描き」の技法が目に留まるのです。


最近は素地がユニークで加飾なしのものもかえって新鮮に感じましたが、この針描きはその名の通り、漆を塗った面に金粉や銀粉を蒔き、漆が乾かないうちに針などで引掻いて描いていく、直しがきかないもの。のびのびと一気しなければならないことから絵画の能力が長けている人に向いていると聞いたことがあります。

黒木さんの使われるツールは、木の棒に縫い針を少し加工した自作のものです。その先から紡ぎ出される植物は、息つく間を与えない勢いのある描画で、繊細だけどデザインが大胆で迫力があるのです。


金沢で制作する黒木さん。「近江町市場を通ってきたので雨は大丈夫」と自転車でやってきてくれました。作品について詳しくお話を伺う間もあまりなかったのですが、人となりを感じ、そして亀岡市のご出身とのことで、たからもの展ご参加の清水なお子さんや土井善男さんとも近しい方でした。


漆芸品は今回はお一人だけ。存分にご堪能ください。

黒木紗世作 *展示作品ではございません